【第105回全国高校野球選手権大会-決勝戦-】
誰も悪くない。
朝早く開門目から並んだという保護者も、3100枚のチケットが完売したというOBたちも、アルプスだけではなく内野席も外野席まで埋まった即席応援団も。
ただ、その観客席が第105回全国高校野球選手権大会の決勝戦を壊した。
TVアナウンスや解説が聞こえにくくなるほど大音量の声援が、対戦相手の平常心を砕いた。一挙手一投足、ワンプレーごとに地鳴りのような大音量が鳴る。
大応援団も高校野球のうち、という意見も真っ当だと思う。
だが、例えば準々決勝の沖縄尚学高校との試合。準決勝の土浦日大との試合。一方だけを応援する大歓声が試合を壊した。
大音量の大声援も高校野球のうち、という意見も真っ当だと思う。
ただ、大音量の大声援は相手校の選手たちから集中力を奪い、エラーを生み出し、試合を壊した。
繰り返すが、誰も悪くない。
ただ試合は壊れたし、1ミリも面白くなかった。
テレビでは途中から大音量の大声援の音をマイクで拾わないように処理したのかもしれない。
6回からは明らかにテレビから聞こえる音量が下がっていた。
実況も解説も言葉を選び選びつないでいる。
慶応の選手は実によく考えて鍛錬していた。努力も工夫もしっかり感じられる選手たちだった。
仙台育英の選手たちも間違いなくしっかり鍛えられた選手たちだった。
大接戦の白熱した名勝負が生まれた可能性もある好カードだった。
しかし結果として、試合は壊れた。
残念だ。
ただひたすら残念だ。
残念極まりない。
もうこんな甲子園は見たくない。
グラウンドとは違うところに勝敗の原因が生まれるなんて。
選手たちが可哀そうだ。
勝っても負けても、自分たちのチカラではない気がするのではないか。
誰も悪くない。
ただ残念なだけだ。
そして最終回。代打のコールでまた大音量の大声援。
残念極まりない。
試合終了まで見届けるが、この記事は終了前にアップする。
実に残念な決勝戦だった。
(ダベリィマン)
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