
天才がヴィッセル神戸から離れる。
それは決定事項であって、もう誰にも変えられない。
が、何なら翻意してくれても構わない。
むしろ望むところだ。
筆者のようなサッカーファンが望むのは、アンドレス・イニエスタが、ヴィッセル神戸を離れた後も日本で、Jリーグでプレーしてほしいということではないか。
もちろん勝手な願いだ。アンケートを取ったわけでもない。
アンドレス、頼むから次もJリーグでプレーしてくれ。
ボクはもっとキミのプレーが見たい。
もっとも、ヴィッセル神戸の「勝たなければ意味が無い。」という姿勢も理解できる。それどころか、勝利を求めないプロスポーツチームは、もはやプロスポーツチームではない。
美しいサッカーをしようが、勝てなくては意味が無い。
アンドレス・イニエスタの故郷であるFCバルセロナの美しいプレースタイルは、チームの勝利のために生まれたものであり、勝てなければ別の選択肢を準備しなければならない「手段(手法)」でしかない。
アンドレスを活かすためにチームがあるのではない。
チームの勝利のためにアンドレスや他の選手がいるのだ。
アンドレスを活かせる選手を揃えるのではない。
チームを勝たせるためにアンドレスや他の選手を試合に出すか出さないか、選択するのだ。
分かっているよ、ヴィッセル。
分かっているから、誰もヴィッセルを責めたりはしない。
ただ、その選手はアンドレス・イニエスタだ。
もっと、その美しいプレーをJリーグで見たい。
しかし実際のところ、アンドレスを受け入れ可能なチームは限られている。
まず何より資金。彼に支払うサラリーの額は、並のJリーグチームの総年棒より多いかもしれない。
そしてチームメートとなるプレーヤーのレベル。素晴らしいパスは時として理解されないこともある。
それでも、アンドレスのプレーをJリーグで観続けたい。
誰もヴィッセルを責めたりはしない。
それでもヴィッセルが翻意してくれたら誰もが喜ぶだろう。
しかしそのためには、現在リーグ1位と結果を出している監督を挿げ替えねばならない。
そんなバカなことがプロスポーツチームで許されるはずがない。
分かっている。
そのあたりのことは、みんな全て分かっている。
だから、サッカーファンの身悶えは続く。
イニエスタの名が冠されたワインでも飲みながら、アンドレスの動向を見守るのみだ。
(ダベリィマン)

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