【第19回世界陸上競技選手権 ハンガリー・ブダペスト】
世界で6位。世界で上から6番目。世界のベスト6。
世界陸上男子100m6位。
この多様性が叫ばれる世の中で、ダイバーシティだかトーキョーシティだか知らない世の中で、日本人がどうだこうだと言うのも今さらじゃないかと言ってしまいたい天邪鬼な自分がいるのは確かだが、だが、だが、しかし日本人が世界陸上の短距離種目しかも100mで決勝を走り6位入賞(世界で6位)するなどと、どこまでも隔世の感が拭えない。
黎明の時代を過ぎて陸上にも科学が持ち込まれて以来、日本人が陸上の短距離走で、、、という話はもう古い。
21世紀の五輪では銀メダル2個、世界陸上でも銅メダルが2個、それぞれ獲得されている。
しかしそれは100m×4R、つまりリレー種目のものだ。
もちろんリレー種目であってもその価値は個人的には国民栄誉賞レベルだと思うほどのものだが、個人種目でも400mハードルの為末大が銅メダルを2個獲得していることももちろん国民栄誉賞を贈っても良いとは思うが、しかしそれでも100m走である。世界大会での100m走の決勝である。
繰り返す。
世界大会での100m走の決勝で日本人が走る。
そして6位。
昨年のオレゴン7位、今年は6位。来年にはパリ五輪がある。何をか言わんや。
どこまでも身勝手な期待と欲望と判官贔屓が渦巻く。
「めちゃくちゃ悔しいです!」
と笑顔で悔しがるサニブラウン。
いやいや、どこかのマンガのキャラクター並に正直な顔である。
どこまでも、行け。
いまその道を歩めるのは、自分しかいない。
(ダベリィマン)