【NHK AIにニュースを読ませるのは何故か。】
いつから始まっていたのかは把握していないが、NHKでは一部のニュースをAI音声に読ませている。
聞けば、男性的な音声も女性的な音声も、微妙に機械音のような響きを感じる。いわゆるロボット的な響きを感じさせるように合成しているのだろう。
おそらく30年近くほどにはなると思うが、かなり以前からAIなどとは関係なく、人間の声を録音して編集し、歌わせる、喋らせるという技術は存在していた。一度記録した声はもちろん合成することもできた。コンピュータを使った音の編集を知っている人間ならば、常識だ。
AIを使った音声とはつまり、その記録した音声を使って編集する作業を人間ではなくAIが担当した、ということなのだろう。あるいは音声を合成する作業をAIが担当した、ということだ。
ふと思った。
このAI音声で読むニュースは、何のために始められたのか。
「お前たちの代わりなぞ幾らでもいるんだ。」とアナウンサーを脅すためか。
AIは読み間違えないと言いたいのか。
AI音声用の原稿入力はテキストデータで行うのか、誰かが手入力するのか、いずれにしても原稿そのものが間違っていた場合、AIはその間違いを指摘できるのだろうか。
それにしても、
何のためにAI音声とやらにニュースを読ませているのか。
目的もなく、このようなことを始めるはずがない。わざわざアナウンサーに「AI音声でニュースを伝えます」と言わせる必要が分からない。
技術を誇示したいのか。
アナウンサーは要らないと言いたいのか。
だったら、天災地変・事件事故のときにひたすら同じニュースを読み返す業務などをAIに担当してもらえばいい。
あのような場面でひたすら同じニュースを読み返しながら臨機応変に対応しているアナウンサーの代わりに、AIに担当してもらえばいいのではないか。
まだ出来ない。おそらくこの先もしばらく実現できない。
何故なら、今のところAIに担当できるのは音声の合成と編集だけだから、である。
もちろん遠くない未来、取材されてきたメモや原稿をAIがカメラなどで読み取って自動的にニュース原稿を組み立て、ニュースとして伝えられるようになる可能性は限りなく大きい。もちろんそのときのニュース画面は合成されたアナウンサーが映し出されていることだろう。
だが、今は、AI音声にニュースを読ませる意味が分からない。
などということが気になって仕方がない今日この頃である。
豪雨の被害が少ないことを心から祈念している。
(ダベリィマン)
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