朝令暮改の良いほうの解釈をご存知だろうか。
布令の内容がよくないと判断したら、すぐに改善して再布告するなり、撤廃するなりに動くという、優れた為政者の行動を示すものだ。
優れた為政者は、国民の思考を読み取り、感情の動きを把握する。国民の働きと税金によって国が回っていることを知っているからだ。
一方、悪い意味での朝令暮改は、裸の王様が行うような政治のことを指す。自分が王の地位にあるが故に偉い、などと思い込んでいるタイプだが、見かけ上でやっているのは優れた為政者と似ている。出した布令をすぐに変更して再布告したり、撤廃したりする。
問題は、その理由だ。
国民の思考や感情は、商いで言えばニーズだ。
マイナカードの保険証切り替えとインボイス制度は、ハッキリ記憶にある限り、消費税の導入より反対意見が強いように感じる。
事故やミステイクが多すぎるマイナカード、そしてコロナ禍で体力を失った中小企業やフリーランサーから税収を増やそうとするインボイス制度。
これらが国民のニーズにマッチしていないことを、政治家の皆さんはご存知ないのだろうか。
いや、そんなはずはない。おそらく知っていて目を逸らしているのだ。
そんなことを言えば、野党の皆さんは「いや目を逸らしているのは与党だけだ。私たちは指摘しているじゃないか。」とおっしゃるかもしれない。
だが、このような一強状態であるのにも関わらず、対抗勢力として合併できない野党の皆さんも、なかなかにタチが悪い。
真に国民ファーストを大義とするなら、なぜ野党は合併できないのか。
大義優先の大同小異で合併を募り、与党に対抗し得る勢力を作らないのか。
つまり、国民ファーストは……。
というわけで、与党の皆さん。
マイナカード保険証とインボイス制度を3年ほど先送りにすれば、しばらく支持率は安泰です。
ぜひ、先送りの判断を望む。
(ダベリィマン)
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